2011年7月7日木曜日

□本屋大賞「謎解きはディナーのあとで」 



2011年の本屋大賞になった「謎解きはディナーのあとで」が100万部を突破し大ベストセラーになっています。先日、NHKテレビ「岡山もぎたて」のインタビューで作者の東川篤哉氏(43)が「そんなに売れるなんて、想定外です」と語り、本人がびっくりしていました。

東川氏は、尾道市生まれ、岡山大学法学部を卒業後、ガラス瓶メーカーの経理部門で働きましたが「サラリーマンは向いていない」と26歳で退社。それ以後、一寸先はホームレスかというアルバイトの傍らミステリー小説を投稿する生活を8年間続け、平成14年に「密室の鍵貸します」でデビュー、ミステリー作家として活躍しています。

小学校のときから、コナン・ドイルら海外のミステリー作品を読みあさり、岡山での学生時代は、片っぱしから映画を鑑賞していたとか。売れっ子となったいまも東京都国分寺市内のアパートで一人暮らし。携帯電話も持たない根っからのアナログ派を通しています。

ストーリーは「殺人現場では靴をお脱ぎください」「殺しのワインはいかがでしょう」「綺麗な薔薇には殺意がございます」「花嫁は密室の中でございます」「二股にはお気をつけください」「死者からの伝言をどうぞ」の6話がオムニバス形式で成り立っています。

主な登場人物は、まず大財閥・宝生グループの一人娘・宝生麗子は国立署に所属する女刑事。その上司は、ちょっと軽薄な中堅企業の御曹司の独身貴族・風祭警部。麗子の運転手兼執事をつとめるのが小生意気な影山。彼が麗子との会話の中で、事件を次々に解明し明晰な推理を披露していくのです。令嬢刑事と毒舌執事が織りなすユーモアをまじえたユニークなミステリー小説です。

第1話は、アパートで25歳の女性が殺害された事件の真相を追います。毒舌の執事・影山に「この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか」と言われ、侮辱された麗子は「クビだ」を連発します。しかし、景山の鋭い推理力によって難事件は解決します。

第2話は、動物病院院長の不審な死。殺人か、自殺か。死体のそばにワイングラスが転がっていました。麗子が事件のあらましを説明すると、景山は「ひょっとしてお嬢様の目は節穴でございますか」と言い、ワインボトルには細い穴が二つあり、犯人はそこへ注射器で毒を入れて殺害したというのです。

第3話は、藤倉邸には薔薇園がある豪邸。薔薇のベッドに美女の死体が横たわっています。美女は、最近、藤倉邸の息子と離れに住みついています。麗子の推理は難航しますが、「おや、まだお判りになりませんか、お嬢さま。犯人が誰なのか、歴然としておりますのに」と口の悪い執事の影山が、雇い主であるお嬢様をこき下ろしながらも事件を解明します。

第4、5、6話は割愛します。